Top >> 家具ログindex >> 第3回 プロヴィンシャルとの出会い | 住賓館(じゅうひんかん)家具ログ
今から7年ほど前、住賓館をオープンさせた当初、プロヴィンシャルに対するお客様の声で一番多かったのが「ちょっと色が濃い」という一言。
お客様の住宅が、戸建てにしろマンションにしろ北欧の家になってきて、濃い家具は重く、圧迫感を与えるようでした。
というのも、北欧は雪国。
締め切った中での生活スタイルのため、窓も閉め、息抜きのドアも締め、その中でイライラせずにいられる家具の一番のポイントは色が薄いと言うこと。
家具が主張過ぎないことが重要でした。
特にマンションの場合は、天井の高さも低いため、家具を入れても圧迫感を与えないことはとても大切なことでした。
「ちょっと薄くへの試行錯誤」
プロヴィンシャルの良さに感銘を受け、これからプロヴィンシャルの家具を住賓館の軸として展開していこうと考えていた私としては、どうすればお客様に受け入れてもらえるかと考えた結果、一つの結論が出ました。
それは、「ちょっと濃い」なら「ちょっと薄く」すればよいのだと。
そこで、飛騨産業へ直談判!住賓館が独自に提案して住賓館だけで取り扱える色の家具づくりを依頼しました。
しかし、地方の一セレクトショップの要望。
すんなりというわけにはいきません。
それでも私がどんなにプロヴィンシャルの家具に惚れ込んでいるか、そのプロヴィンシャルの家具とお客様の住宅事情やニーズを合わせるためにはどうすればいいのかを語り、説得した結果、交渉は成立。
もちろん、今までの家具と同価格帯で販売できるようにしました。
こうして「ちょっと薄く」した住賓館オリジナルの色づくりに取りかかったものの、この色出しには苦労しました。
家具の企画の場合、形はいろいろ作れますが、色となると難しいのです。薄くし過ぎるとチープな表情になってプロヴィンシャルの良さがなくなるし、薄さを控えるともとの重いイメージのまま。
こうして試行錯誤の末に出来上がったのが、住賓館だけのオリジナル色“P淡色”です。
「うずくりを深く」にこだわった理由は
今回の企画提案にあたって、飛騨産業にもう一つお願いしたのが、プロヴィンシャルの中でも特に私がお気に入りのタバーンテーブル(ダイニングテーブル)のうづくりを深くしてもらうこと。
うづくりとは、仕上げ技法の一つで、木の表面を金ブラシでこすることで、木目が浮き上がり、板の表面を強くすると共に、木目の風合いが強調され、凹凸がテーブル面に表情をつけ、木の素朴感やあたたかみが増します。
このうづくりを深くすることで、さらに表情豊かにすることはもちろん、使用しているうちにどうしてもつけてしまうキズを目立たなくする効果もあります。
特にファミリー層の場合、キズがつくのは必至。
表面がつるつるだとちょっとしたキズも目立ちますが、最初から凸凹があるとキズも目立たず、年月を増すごとにそれがかえって味わいとなります。
タバーンテーブルは長くお使いいただきたい家具だけに、特にこのうづくりの深さにもこだわりました。
しかし、木目を立たせたことで凸凹が強すぎて使いづらくなってはテーブルとしての意味をなしません。そこで、うづくりを施した後には必ずお猪口を置いて転ばないか、ワイングラスをスライドさせて引っかかりがないかをチェックしてもらいました。
そして、こういった繊細な仕事ができるが飛騨産業の技術力なのです。
こうして誕生したのが、住賓館だけのプロヴィンシャル「住賓館オリジナルEX」です。
今までのプロヴィンシャルに比べ、ワントーン色が薄くなった分、洗練された印象で、主張しすぎないために天井の低いマンションでも圧迫感なく馴染みます。
もちろん戸建住宅にもおすすめです。また、表面のうづくり仕上げも納得の仕上がりです。
この色合いと風合いは、住賓館でだけしかご覧いただけませんので、ぜひ、一度足をお運びいただいて、その目でその手で、ぜひお確かめください。